友人にJolly Phonicsについて熱く語ると、次のような質問を尋ねられます。
Phonicsってなに?
Synthetic Phonicsってなに?
ホームページの方にも記載している(つもり)なのですが、このブログに来ていただいている方にも、同じような疑問をもっている方がいらっしゃると思いますので、わたしなりに理解しているところを、もう一度説明しておきますね。
1 大前提・・・「英語の本を読むのは、ネイティブにとっても難しい。」
ということなんです。
日本語だと、「あ」は、「あ」と発音します。
「い」は、「い」と発音します。
けれども英語の場合、
city の”c”は”s”の発音だけれど、cutの”c”は”k”の発音になります。
文字と音が一致しないのです。
日本語の「は」が、「は」のほか、「わ」と発音する時があるのと同じです。
そこで、「子どもに、早く本が読めるようになるにはどのように教えればいいか。」ということが議論されてきたのです。
2 こどもが早く本を読めるための方法
(1)Sight Words方式
重要単語は覚える。単語全体を目で見て、ぱっとその単語がなにかわかるようにする!
この方法の代表選手がSight words方式ですよね。Sight wordsとよばれている重要単語を覚えていき、その単語が登場してくる本を読み(Sight Words Reader)、単語を丸ごと覚えていく方式です。
(2)Phonics方式
文字と音の関係を勉強する方式です。
setの”s”は、”s”と発音する、”e”は”e”と発音する、”t”は”t”と発音する。というようにどの文字をどう発音すればいいか勉強していく方式です。
(2)-(a) Word Family方式
Phonicsでも、森をみてから木を知るか、木を見て森を知るかのふたつの方式があります。
lake, cake, take
これらにはすべて”ake”という文字がつかわれていて同じ発音をしますねと教える、森(単語)をみて木(各文字の発音の仕方)を知る方式です。
(2)-(b) Synthetic Phonics方式
こちらは木を見て森を知る方式。
“p”は”p”と発音する。”a”は”a”と発音する。”n”は”n”と発音する。
ですので、panはくっつけて発音して、”pan”と発音しますよ、と教える方式です。
イギリス、アメリカでは、PhonicsのなかではこのSynthetic Phonics方式がよい、ということになり、イギリスでは小学校で、アメリカでは幼稚園で、こどもたちは”木”にあたるletter soundsを覚えていっています。
3 Synthetic Phonicsの問題・・・どのように木を捉えるか
Synthetic Phonicsの問題は、最初にあげたとおり、英語では文字と発音が一致しない・・・という壁をどう乗り越えるかです。
これは、原則、例外法則、まったくの例外という方法で乗り切っています。
たとえば、
原則”c”は”k”と発音する。
例外法則 ソフターc “c”は”s”と発音する時もある。
原則 ”a”は”a”と発音する。
例外法則 マジックe(サイレントe)がつくと、長母音になり、snake は snaik と発音する。
という方法です。
まったくの例外は、Tricky Wordsと呼ばれています。
有名どころでは、the, I, comeなどです。
わぁ、長くなりましたねー。
ここまで、読んでいただいた方、どうもありがとうございました。